天井ばかり見つめてなにもしたくないときの処方箋。映画『落下の王国』

こんにちは、こめこです。

本当に無気力で落ち込んで動けない時の日中って何をしますか?

私は、丸形蛍光灯に、光が反射して障子の白が四角に入るのをずっとながめていました。

家の蛍光灯を眺めたとき

今はシーリングライトだし。おかげさまで忙しなく生きる日々で天井を眺めることもなくなったのですが、やっぱり落ち込み続けた時には天井でなく『落下の王国』のBlu-rayが観たくなります。

Dog Ear Films流 こんな人にオススメ
・美術鑑賞が好き
・落ち込んだら塞ぎこむ自己完結タイプ
・ひとり or 同じ心境の人と一緒に

埋もれてしまった名作

もともと私はロケ地・映像美だけが印象に残るだけで(日本の予告編を見る限り)ストーリー自体に全く興味をもっていませんでした。ただ、母の「泳ぐ像が見たい」との一言に渋々、銀座のミニシアターに付いて行くことに。……すっかり、ターセム監督の世界に落とされましたね。

『落下の王国』は、塞ぎこんでしまった大人向けおとぎ話のようなストーリー。美しい映像、美術、音楽、全てがストーリーに反映されていると私は感じました。日本では同時期に同じようなストーリーの宣伝をしていた『パコと魔法の絵本』と公開が重なり目立たなかった気もします。

綺麗で繊細な映像だけが美しいわけではない

映像美と言われていますが、綺麗な映像だけが流れているわけでなく、大胆で鮮烈な映像も、物悲しい映像も、全てのカットが額縁に入れても成り立つような美しさのある映画作品です。そのひとつひとつ絵画のような映像美の背景に意味を感じられるのです。

構想26年・撮影4年の歳月に恋に落ちて

何より、この作品にはターセム監督の時間と才能を削り込めた「好き」「こだわり」があります。ロイ(リー・ペイス)とアレクサンドリア(カンティカ・アンタルー)など、配役ひとりひとり、怖い人物や優しい人物の台詞ひと言ひと言、アレクサンドリアが興味を示すこともあれば、示さないこともある小道具ひとつひとつ、石岡瑛子さんの衣装のひと針をとっても、隅から隅まで詰め込んでいると感じました。その「好き」「こだわり」にツボがハマれば、この映画にきっと落ちるはず。

塞ぎこんで見上げた天井の先には、素敵な物語りが待っているのかもしれません。

リー・ペイスがかっこよすぎるから、何回も繰り返し観てるっていうのもある。

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こめこ

笑えるだけの映画も考えされられる映画も希望を与えてくれるものが好き。本当に好きなもの、おすすめしたいです。 新作の感想は少ないかと思いますが、旧作やDVDなどのレビューから、お気に入りを発掘してもらえたら嬉しいです。