このパンフレット、買っておくべき?映画『散歩する侵略者』

久々のパンフレット評。今回は、劇場で販売している一番かっこいい黒光りするパンフレットを選びました!『散歩する侵略者』(17.09.09公開)映画同様、仕掛けが多い78ページにも渡る本格派長編パンフを紹介いたします。

モヤモヤをスッキリ、さらなる感動を描く本格派パンフレット

パンフレット概要
ページ数:78P
コラム数:4本(正統派SF書評家・大森望さんによる侵略SF評はじめ3本+やくしまるえつこさん書き下ろしイラスト)
その他:キャストインタビュー(ネタバレ少なめ?)/スタッフインタビュー/劇団「イキウメ」評他
値段:900円

DogEarFilms流 こんな人にオススメ
・観終わったあとモヤモヤっとした気持ちを整理したい人
・モヤモヤってした気持ちを誰かと語り合いたいし言葉にしたい人
・モヤモヤっとした気持ちを演じてる人たちはどう思ったか気になってる人

映画の感想

行方不明になってた夫が急に優しくなって帰って来た。その理由は侵略者に体を乗っ取られたから?

キョトンとしてしまう設定の物語だけど、最後はこの夫婦がどうなるのか……という笑いあり涙ありの不思議なエンターテイント盛りだくさんの作品です。

黒沢清監督作品好きの僕としては、いつもの生気のない映像美と、それでいていつも以上にテーマが明確でグッときてしまいました。

また出演している俳優は、夫役に松田龍平そして妻役には長澤まさみ。作中、長澤まさみの「もおーっ!」って顔が可愛く、ラストのラブホテル内での演技がたまんなかったです。

何より、終盤のストーリーがいいなと。女の子と観に行ったら話やすくなるし、付き合う前の2人が観に行けば最高な1日を過ごせると思います。最高の一作です!個人的には好きな要素が多すぎてたまんなかったです。

パンフレットおすすめポイントは2点

文字情報以上に、写真に刮目せよ!3ページ目の写真に涙するはず!

河川敷の1本道を歩く松田龍平そして長澤まさみのシーン写真が3ページ目にあります。

映画でも登場するシーンではあるけど、こんなカット(こちら目線のカット?)あったかな?と、びっくりする仕掛けが含まれています。さらに驚きなのが、本作を語る上での大切なテーマがこの写真1枚に詰まっていること(もちろん文字情報も充実しています)。

またキャストインタビュー、スタッフインタビュー、原作者インタビュー等、それぞれ本作のテーマを語っているのですが、作品の歪さのようなものを語るかのようにそれぞれの考えていることがあって面白いです。

観た後は後ろから読んでもいい!

後ろからページをめくると、映画のラストカット(ジーンとくるシーン)があり、乙な構成。

またラストまとめられた4本のコラムがあります。監督史を中心とした樋口尚文。SF史(正解するカドなどの類似点も含め)目線の大森望さん。「夫婦」をテーマにした批評の佐々木敦さん。また、やくしまるえつこさんが絵で本作を批評という変わったものもあります。

個人的には樋口さんの評が読みやすく、僕がモヤモヤしている部分を言葉に言葉を重ね言語化してくれました。あと、佐々木敦さんのコラム。本作原作を描いた劇団「イキウメ」と黒沢清監督の世界観の類似性を含めて、まとめ上げた言葉に感動します!

映画を観終えても、さらにパンフレットを見ながら、まだまだ考えたくなる作品でした。

男ですが真宙くんの写真が一番可愛かったです。

(C)2017「散歩する侵略者」製作委員会

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ABOUTこの記事をかいた人

岩田

場の空気とパンフレットを読むのが好きな26歳会社員です。 CinEmotionというフリーペーパーでは、「プラトニックラブ映画館」という最新の恋愛映画を童貞目線で語っています。