夢や願いを持つことが世界を救う。映画『ネバーエンディング・ストーリー』

はじめまして。Nekuboです!

みなさんは『ネバーエンディング・ストーリー』という映画を観たことはありますか?リマールが歌うテーマ曲“The Never Ending Story”が印象深く、今もなおファンタジー映画の傑作として多くの人々に愛されている作品です。

※本作に登場するドラゴンのファルコンを描いてみました

幼少期に本作を観た人は……いや、幼少期に限らず、「あぁ、わたしもファンタージェンに行ってみたい!ファルコンに乗って空を飛びたい!」と思った人は多いのではないでしょうか。

はてしない物語の魅力

私は小さいころからこの映画が大好きでした。それでも当時は単純に映画の中のファンタジー世界や冒険活劇の部分で楽しんでいましたが、大人になってから改めて観てみると、この映画は「現実と地続きにある幻想世界を描いた物語」であることを理解し、それが観る者の心を救っていたのだとわかったのです。

DogEarFilms流 こんな人にオススメ
・夢を持っている人
・現実に疲れている人
・ファンタジー世界に憧れる人

誰もが一度は夢を持つと思います。何かに憧れたと思います。もちろん、その夢を叶える人だって沢山いますが、同時に大人になることで夢を諦めたり、夢を持つことそのものを忘れてしまう人もいる。どんな小さな夢でも憧れでもいい、叶えられるか分からなくても夢を持ち、願いを信じることが救いをもたらすのだということをこの映画の物語は教えてくれます。

物語の中の、物語の中の主人公はだれ?

この作品は現代に生きる少年バスチアンの物語と、彼が読む小説『はてしない物語』の中の物語を交差する形で描かれています。

魅力を知ってもらうためにも、簡単に物語のあらすじをお話しましょう。

主人公バスチアンは、学校ではいじめられ、友達も居ませんでした。そんな彼の心の支えとなっているのは大好きな本を読むこと。ある日、いつものように学校のいじめっこに追いまわされ、とある小さな本屋に逃げ込みます。そこで出会った本が『はてしない物語』という小説でした。

彼は学校の授業を受けず、本屋から持ち帰ったその本を読み始めます。

『はてしない物語』の中の世界”ファンタージェン”は”無”の脅威によって崩壊しつつありました。そこで、ファンタージェンの姫”幼ごころの君”は、無の脅威に立ち向かい、ファンタージェンを救う者を探すという任務を勇者アトレーユに委ねます。彼は様々な苦難を乗りこえながらも旅を続けますが、結局、ファンタージェンを救う者とは出会えずに行き着くところまできてしまいます。

アトレーユは絶望に負けてしまいそうになりながらも、幼ごころの君が待つ城へ帰ります。「ファンタージェンを救う者を見つけられませんでした。」と彼は姫に報告をしますが、彼女は微笑んでこう言います。「いいえ。あなたはちゃんと連れてきていますよ。もう気づいているはずです。」と……。

『はてしない物語』を読むバスチアンは…

ここからネタバレを含みますのでご注意ください
ここからがネタバレになってしまいますが、最終的にファンタージェンは無に飲み込まれ、手のひらの量の砂だけになってしまいます。しかし、これはファンタージェンの終わりではありません。そう、ファンタージェンを救う者がいるのですから。その救う者とは、勘が鋭い人はすでにお気付きの通り、『はてしない物語』を読むバスチアンです。

無に飲み込まれたことにより暗闇だけの世界になってしまった中で、バスチアンと幼ごころの君は会話をします。「ファンタージェンは滅びてしまったの?」と問いかけるバスチアンに対し、幼ごころの君は「滅びてはいませんよ。なにか願いごとをしてください。どんな願いでも。その願いの一つひとつがファンタージェンをよみがえらせます。」と言うのでした。

ファンタージェンを侵食した無の正体

私がこの作品を「現実と地続きにある幻想世界を描いた物語」と理解した理由には、ファンタージェンを侵食した無の正体にあります。

ファンタージェンを侵食した無の正体は、現代に生きる人々が夢や空想の世界から離れていってしまったことにより生まれたもの。そして、ファンタージェンとはその逆に人々が夢や空想の世界を忘れずにいることで輝きを増すものなのです。

ラストシーンでは、バスチアンはファンタージェンをよみがえらせるために沢山の願いごとをしていきます。そして、いじめっ子に立ち向かっていき、エンドロールを迎えます。これまでは逃げてばかりの人生だった彼が『はてしない物語』という空想の世界に飛び込み、アトレーユとともに冒険をしながら強くなっていく物語が『ネバーエンディング・ストーリー』なのです。

この映画の持つテーマやメッセージというものは、夢を持つことや願いを信じることを忘れてはならないということだと私は思っています。

だからこそ夢を持ってほしい

作品の冒頭で、バスチアンと彼の父親が会話をするシーンがありますが、その中で父親はバスチアンに対して「本ばかり読んで、いつまでも空想にふけってないで……」と言います。たしかに妻を亡くした父親(バスチアンの母親は病気で亡くなっています)の視点からすれば、これから先は自分一人で子供を育てて生活を支えていかねばならなず、嫌でも現実と向き合っていかねばなりません。

しかし、バスチアンは違います。まだ小学生ですから母親がいなくてさびしいのは当然、そんな時いつでもワクワクさせてくれる空想の世界に身を委ねたくなる気持ちも分かります。

夢を持つことと空想にふけることは違うかもしれませんが、それらは人によっては心の支えになったり、人生の指針になったりするもので、自分自身や誰かを救う力を持つものだと、この作品は伝えているのだと、私は強く感じました。

あなたは夢をあきらめたり、忘れてしまったりしていませんか?現実に向き合うことも大切ですが、時には空想の世界や夢物語に浸ってみることも心のリフレッシュに繋がると思います。

その手段のひとつに映画があります。この『ネバーエンディング・ストーリー』のように映画は、現実にはない世界、自分ではない世界に飛び込めるから面白いのです。

ファルコンの背中に乗ってずっと寝ていたい

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