こんにちは。こめこです。
皆さん、いかがお過ごしでしょうか?
こめこのゴールデンウィークは、太陽がずっとさんさんと輝いて、毎日どこかしらに出かけてアホみたいにアクティブに過ごしていました。
7月まで連休がないことは悲しいですが、皆さんが良い夏を迎えられることを祈っております。
バカンスが終われば日常
連休の最終日、連休ボケからリハビリするように早起きして、午前十時の映画祭に。モーニングを食べて9時半にはチケット売り場に並んでいました。
『太陽がいっぱい』は1960年上映の作品で、私の両親が青春だったときに既に名画と知られていた映画。午前十時の映画祭は過去の人気作品を特別興行してくれてます。その中でも『太陽がいっぱい』は映画祭でアンコール再上映になった映画のひとつ。
話は、モーリス・ロネ演じる富豪の息子フィリップスとアラン・ドロン演じる目付け役トムの、バカンスというよりバカ遊びのシーンから始まる。ふたりで「金」を楽しく回していくのだ。まるで持つものには金が回るように。ただ、トムが本当に欲しいものは金だけでなくて…
・ノスタルジーに浸りたい人
・昔の映画を見てみたい人
綺麗な色なのにノスタルジーを感じる
アラン・ドロンがとにかく画になる。
作品中盤、今の時代から見ると色々とツッコミどころがあるんだけど、それでもアラン・ドロンがいるスクリーンに息を飲む。
「海で倒れるアラン・ドロン」
「ネックレスのコインを噛むアラン・ドロン」
彼の魅力が、その時代の情熱や風景を際立たせてくれる。
昔の記憶を思い出したい人に、ぜひぜひおすすめしたいし、ノスタルジーな音楽や雰囲気に浸りたい人に、ぜひおすすめします。
アラン・ドロンは、電話交換機のボックスに入ってるだけでカッコいいからね!
午前十時の映画祭で、この作品をカラー4Kデジタル復元上映してくれたものを観ることができて良かったです。今、Blu-rayで販売されているものも4Kリストア版だそう。
両親が観たときはモノクロだったそうだけど、調べてもどこにも記述がないんですよね。母が映画を観た瞬間ワァーと昔のカラーを思い出したかのように元気なっていて嬉しかったです。モノクロで観た世代の人にも、一度も観たことない人にも、この美しい映像と素晴らしい音楽のノスタルジーを感じてほしいです!
生き様のような一言
最後に、トムが海岸でレストランのウェイターのおばさんを呼び、おばさんが「なにか言ったかい?」と聞くと
「太陽がいっぱいだ」
とトムは語る。
何故かこの一言で彼の心情が全部分かってしまう。その雰囲気が、とてもこわい映画だと感じて。
観たことのない方には、とにかく太陽が照りつける日が訪れる頃にじっくりと観ていただきたい映画です。
親に教えてもらったのですが再上映でカットされてるシーンがあるらしく。トムがホテルでサインをマネしているところは、もっと長時間だったそうなので、それを頭に入れて観てもらえるともっと感動するかも。
初めて観た私はというと、1960年の映画とは思えないセンスの良さに震えました。小さなことを見返すこともとても大切だったと気付きました。古い映画を見てみること、懐かしい音楽を聞き返してみること。
ひと言に魅力がいっぱい
私が「アラン・ドロン」に興味をもったのは、フジテレビ系列で放送されていたバラエティ番組『SMAP✕SMAP』のコーナー、ビストロスマップに彼がゲストとして出てきた時。
すでにアラン・ドロンは渋いおじいさんになっていました。イケメンと言われる木村拓哉さんと、ハンサムと言われてきたアラン・ドロンとの対話。
木村さんが「俳優業はイケメンだからこそ大変なことってありますよね?」というような質問をしたときの彼の返答。すかさず「好きな仕事をさせてもらってるのだから、君も謙虚に仕事をしないと」と、それとなく木村さんを突き放すかのように答えたのです。
木村さんはそれ以上、何も言えなくなっていて、テレビの前の私も、その一言に凄いなーと唖然としていました。
「太陽がいっぱい」のラストシーン然り、アラン・ドロンの一言には生き様が感じられるのです。
本当の彼は周りへの感謝があって、その周りからの応援を素直に受け取る自信があるから多少キツイこともサラッといえて、それが全て彼の魅力になってるのだと思いました。
ひと言だけで生き様をあらわせる!そんな生き方したい!
人とか自分とか関係なく、自分の魅力に自信をもつことが、彼をいわゆるハンサムにさせてるのだと感じている。

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