『劇場版ウルトラマンオーブ 絆の力、おかりします!』は今の子供達に向けた最高の映画。

こんにちは!

歳も30手前だというのに、いつまでも童心を忘れることのできないNekuboです。

いや、童心を忘れる必要なんかありませんよね?いつまでもピーターパンでいたいんです!とむしろ思っている私が今回紹介する映画はこの映画!

『劇場版ウルトラマンオーブ 絆の力、おかりします!』は日本の国民的ヒーロー「ウルトラマン」シリーズの最新作として2016年7月9日から12月24日までTV放送されていた『ウルトラマンオーブ』の劇場版。

監督を務めるのは、前シリーズ『ウルトラマンX』でウルトラシリーズのメイン監督デビューを果たした田口清隆監督。田口監督によるウルトラシリーズの劇場版としては2本目にあたる本作ですが、その前作『劇場版ウルトラマンX きたぞ!われらのウルトラマン』がとんでもない大傑作であり、多くのウルトラファンと子供達を夢中にさせたことは記憶に新しいですね。

そして、今回の『劇場版ウルトラマンオーブ~』も素晴らしいものでした。

Xが怪獣映画なら、オーブはヒーロー映画だ!

まず最初に前作『劇場版ウルトラマンX~』と今作『劇場版ウルトラマンオーブ~』との比較をしてみましょう。

いやいや、比較なんて必要ないじゃん!と思う方もいるかもしれませんが、実はXとオーブの劇場版二作品は同じ田口清隆監督作品でありながら、そのどちらも違ったアプローチで攻めてきています。

それというのが、前作は「ウルトラマンの劇場版でありながら怪獣映画としても質の高い作品に。」というアプローチでしたが、今作は「怪獣映画というよりヒーロー映画に、そして全体的にはコメディに振り切ろう。」というアプローチで制作されたのではないかと感じられる作風に仕上がっています。

これは恐らくですがTV本編の『ウルトラマンオーブ』が(特に後半から)シリアスなストーリーになっていったこともあり、また、最終2話ではTVでやれるものとは思えないほどの質の高い、まさに怪獣映画さながらの特撮ドラマになっていたことから、劇場版では劇場版らしくはっちゃけてしまおうという考えがあったからなのではと思います。

これぞ田口清隆節!~この映画でしか観られない特撮の嵐~

さて、そうなると今作では前作にあったような怪獣映画的特撮は期待できないの?と思う人もいるのではないでしょうか?そんな心配はサラサラありません。むしろ前作と同様に…いや、それ以上に田口清隆監督の手腕が光る特撮の嵐を観ることができます!

そもそも田口清隆監督とは…

そもそも田口監督は2007年に自主制作で撮った『大怪獣映画 G』という怪獣映画で、びっくりするような特撮シーンを撮っている人です。自主制作なだけにお金を掛けられなかったと思うのですが、そのぶん、特撮シークエンスのアイデアと細部へのこだわりがすごい人でもあるんですよね。

例えば、街にあるマンションのミニチュアひとつにしてみても、各階の各部屋それぞれに洗濯物が干してあるところまで再現し、怪獣の動きによってその洗濯物がはためいたり吹き飛ぶように演出していたり…。

また、田口監督が特撮監督として参加している大畑創監督作『へんげ』(こちらも大畑創監督の自主製作映画ですが、素晴らしい映画です)。

でもクライマックスのある段階で破壊されたビルから振り落とされる人間の姿までも表現していました。

こうした特撮における細部へのこだわりやアイデア、これから解説する特撮におけるケレン味という部分のノウハウに長けた人物ですので、それが今作『劇場版ウルトラマンオーブ~』にも物凄く活きています。

では、ここからは『劇場版ウルトラマンオーブ~』における田口清隆節の炸裂するケレン味たっぷりの特撮シーンの中から、今回は代表して2つのオススメどころを紹介しましょう。

劇場版オーブの特撮がすごい!その①

★暴れる巨大怪獣!逃げ惑う人々!同じ空間で撮り切る長回しがすごい!

物語の中でついに姿を現した巨大怪獣デアボリック!この怪獣が街で暴れている中を逃げ惑う人々を、長回しのように、そしてファウンドフッテージ的に撮るシーンがあります。

そう、まさにマット・リーヴス監督の『クローバーフィールド HAKAISHA』を思わせるような、あたかも怪獣が本当にそこで暴れているかのような特撮映像を本作でもやっているんですね。

実はこの撮り方も田口監督ならでは、です。

先に紹介した『へんげ』という映画の大畑監督と田口監督が共同で撮った『ハカイジュウ』という同名のコミックを宣伝用に実写化したプロモーションビデオがありますが、そちらでも怪獣が街の人々を襲う光景を長回しで撮るということをしています。

その長回しの手法に、今回の『劇場版ウルトラマンオーブ~』ではファウンドフッテージの要素を加味することで「SSPというチームが怪獣を撮影し、ビデオカメラに収めたもの」という体の緊迫感ある映像を生み出しています。

劇場版オーブの特撮がすごい!その②

★ウルトラマンがそこにいる!子供たちの夢を再現した驚異のワンシーン

こちらのシーンは、恥ずかしながら私が涙してしまった驚きのシーン。これが本当に素晴らしい!

主役のウルトラマンオーブをはじめ、前作のウルトラマンX、そして前々作のウルトラマンギンガとウルトラマンビクトリーという歴代のウルトラマン達と怪獣達が河をはさんで対峙しているという光景を、河をまたぐ大橋を渡る車の車窓から見ている…というまさかのシーンです。

このシーン……ウルトラマンと怪獣が、本当にそこにいるようにしか見えないのがすごい!

文章だけの説明で伝わるかは分かりませんが、これは本当に驚きました。現在、まだ劇場で掛かっているくらいの新作ですから、メイキングなどの情報が一切無いために確かなことは言えません。しかし、私が観るかぎりでは実景との合成などではなく、すべてミニチュアと着ぐるみだけで撮っています。

子供の頃。ウルトラマンを観て夢中になり、自分が見ている町の景色に怪獣やウルトラマンが立っている姿を想像した人は沢山いると思います。もちろん、私もその一人でした。

私達がウルトラマンに憧れて想像したあの光景が、まさに実写で再現されているというシーンがこれなのです。

そして、今!ウルトラマンオーブを観て夢中になっている子供たちにとっては本当に本当に最高のワンシーンなのではないでしょうか。

もちろん子供たちにとっては技術的なことなど理解できないと思うし、正直どうでもいいと思います。…それでいいんです。ただただウルトラマンの世界に夢中になっている子供たちが、本作のこのシーンを観ただけで「ウルトラマンは本当にいるんだ!」と思うことができるのではないかと。そういう可能性に満ちた最高のシーンなんですね。

これだけでも本作を観る価値は十分にあると思うし、できれば親子で、家族で観てほしいですね。

ウルトラマンが教えてくれたこと

いつまでもピーターパンでいたいと公言してしまった私は、今でもウルトラマンが大好きです。子供の頃は弱くいじめられた経験もありますが、思い返してみれば父親がビデオに録画しておいてくれた『実相寺昭雄監督作品 ウルトラマン』や『ウルトラマンティガ』を糧にして、嫌だった日々を乗り越えていったこともありました。

「ウルトラマン」シリーズは、劇場版を含めてどの作品も、夢や希望を諦めないことや、負けそうになっても立ち上がる勇気というものを伝えてくれる作品がほとんどです。

そして、ウルトラマンは観る者をただ励ましてくれるだけの存在でもありません。ウルトラマンの物語は、ウルトラマンを観る者…つまり私たちがウルトラマンにパワーを与えるというシチュエーションを必ず入れていたと思います。

人間は無力ではない。ただの人間だったとしても、ヒーローに力を与えることができる!ということも教えてくれます。本作『劇場版ウルトラマンオーブ 絆の力、おかりします!』のテーマもまさにそのとおりの傑作です。

近年、ニュース番組を点けてみても明るい話より暗い事件が目立ちます。いじめの問題だっていつまでも取り上げられています。ですが、こんな暗い世の中でも楽しい光は沢山あります。あなたにとっての光はなんでしょう?

辛いとき、苦しいときに上を向けばウルトラマンがいるかもしれない。ウルトラマンが「光の戦士」と呼ばれる所以を知りたくはないですか?

誰の中にもヒーローはいます。ウルトラマンがいます。

ぜひ、お子さんと一緒にウルトラマンオーブを応援しに行ってください。

(C)劇場版ウルトラマンオーブ製作委員会

 

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